保育士は、子どもの身の回りのお世話や生活に必要とされる行動・習慣などを教育する仕事です。
ただ着替えや食事などの世話をするだけでなく、遊びなどを通して運動能力や周囲との協調性を育み、子どもの社会性を高めていくことも業務に含まれます。
また、保護者とのコミュニケーションも重要となり、連携して子どもの成長をサポートすることになるでしょう。
そのほか、入園式や遠足などの行事を企画したり、地域と協力して子どもたちの交流を促したりといったことが、保育士の仕事になり得ます。
保育士になるには、国家資格の「保育士資格」の取得が必要です。
保育士資格を取得した上で、保育所や託児所への就職を行うことが、保育士になるための基本的なルートとなっています。
そのため保育士になりたいのなら、まずは保育士資格の取得を目指していくことになるでしょう。
保育士資格の取得方法は、以下の4つのパターンに分かれています。
①厚生労働省が指定している「保育士の養成施設(大学、短期大学、専門学校など)」を卒業する
②大学、短期大学、専門学校などで2年以上学び、保育士の国家試験に合格する
③高校卒業後、児童福祉施設で2年以上、かつ2,880時間以上実務経験を積み、保育士の国家試験に合格する(1991年3月31日以前に卒業している場合、もしくは1996年3月31日以前に保育科の高校を卒業している場合には、実務経験なしで受験が可能)
④中学校卒業後、児童福祉施設で5年以上、かつ7,200時間以上実務経験を積み、保育士の国家試験に合格する
上記のいずれかの方法によって、保育士資格を取得できます。
自身の学歴や環境と相談して、最適なルートを選ぶことが保育士になるポイントです。
保育士資格の試験は、前期・後期の年2回に分かれています。
試験は「筆記」と「実技」の2種類となり、筆記試験に合格できた人だけが実技試験に臨むことが可能です。
筆記試験は保育原理や教育原理など、全ての科目で合格する必要があります。
実技試験は音楽表現、造形表現、言語表現から2種類を選択して受験を行います。
筆記試験と実技試験に合格することで、保育士資格を取得でき、保育士になることができます。
保育士になるにはいくつかのルートがありますが、基本的には学校に通って保育士になるための学習を重ねていくことが重要です。
保育士の資格試験の合格率は20%前後と低く、簡単には合格することはできません。
独学だけでは難しいことが予想されるので、しっかりと保育士として勉強ができる学校選びが重要となるのです。
そこで以下からは、保育士になる際におすすめの学校の選び方を解説します。
保育士になるときには、保育士資格が卒業と同時に取得できる厚生労働省に認定されている保育士の養成施設を選ぶのがおすすめです。
該当する学校であれば、無試験で保育士資格を取得できるので、スムーズに保育士への就職を進めることができます。
保育士の養成施設では保育士の実務に必要なさまざまなスキルを学べるので、即戦力として働く準備ができるでしょう。
保育士の養成施設では、特に専門学校を選択することがおすすめです。
専門学校ならだいたい3年程度で卒業ができるため、大学に通うよりも早く保育士として働くことができます。
短期間で保育について学べるカリキュラムが組まれているため、保育士になるための勉強と実習に集中しやすいのも魅力です。
じっくり保育士について学ぶなら、4年制の大学を選ぶことも考えられますが、なるべく早く仕事に就きたい場合などは卒業と同時に保育士資格を取得できる専門学校がおすすめされます。
保育士になる学校を選ぶ際には、保育士資格以外の資格も取得できるかチェックしておきましょう。
例えば最近では、保育士資格にプラスして「幼稚園教諭免許状」を取得できる学校が増えてきています。
幼稚園教諭免許状の資格があると、幼稚園などへの就職も可能となるため、将来の展望を広げることができるでしょう。
また、幼児教育と保育を合わせて行う「認定こども園」に就職する場合、保育士資格と幼稚園教諭免許状の両方の資格が必要になります。
認定こども園に興味がある場合には、保育士資格だけでなく幼稚園教諭免許状を一緒に取得できる学校を選ぶことがポイントです。
保育士になるには、保育士資格の取得が第一条件です。
資格取得に必要な条件を確認し、保育士として働くために求められるスキルを身につけていくことが、保育士になるためのステップになるでしょう。
この機会に保育士になる方法を確認し、具体的な就職計画を考えてみることがおすすめです。